これまで健診で「頸のあたりが、あるいは甲状腺が腫れているように見えます」と指摘を受けたことがある方、家族やご友人に甲状腺の病気があることを何となく聞いたことがある方、自身の今の体調について甲状腺が少し気になっている方はいらっしゃいませんか? 甲状腺の病気は、男性よりも女性に多くあらわれるという特徴があり、自己免疫疾患としてバセドウ病や橋本病、あるいは内部に腫瘍ができることがあります。自己免疫疾患とは免疫系が自分の細胞を異物だと認識して攻撃してしまうことで症状が引き起こされる病気です。主な症状は上記になりますが、症状の出方や程度、進行の速さやには個人差が大きく、意外と診断がついていないまま日常生活を送っている方も多いものと思われます。特に、甲状腺ホルモンの病気は20~40代の女性に多いため、日々仕事や子育ての疲れや月経関連の体調、あるいは更年期障害の症状と思い込んでいる方も多い印象です。これら甲状腺ホルモンの病気は基本的には自然治癒することは稀で、一方、きちんと治療することで症状が消退することがほとんどです。気になっている方は一度、検査(主に血液検査・エコー検査)を受けてみましょう。
2022.05.23