- 4月になりました。年度が変わり、環境に変化が生じる時期です。入学、就職、異動、結婚、離婚、引越など。環境の変化は楽しみや期待があるものの緊張や不安を伴うことがほとんどです。皆さまどう対応しますか?
- (最近、耳にする適応障害とは?)
- 適応障害とは、生活の中で生じる日常的なストレスにうまく対処することができない結果、抑うつや不安感などの精神症状や行動面に変化が現れて社会生活に支障をきたす病気のことです。ICD-10(世界保健機関の診断ガイドライン)では、原因となるストレスが生じてから1か月以内(米国精神医学会のDSM5では3か月以内)に発症し、ストレスが解消してから6か月以内に症状が改善するとされていますが、ストレスが長く続く場合には長期間続くこともあります。
- (心身に出る様々な症状)
- 身体面では、倦怠感、疲れやすい、頭痛、めまい、嘔気、息苦しさ、咳、喉の異物感、胸の圧迫感、動悸、震え、発汗、腹痛、下痢、微熱、涙が止まらないなど。心理面では、気分の落ち込み、不安感、焦り、意欲低下、思考力低下、集中力低下、判断力低下、食欲低下、睡眠障害(不眠、過眠)、イライラ感、緊張感など。
- (おわりに)
- 適応障害は、環境要因から心身のバランスを崩した時に症状が現れます。そのため日常生活上での心掛けとして、特に環境の変化する時は、意識して適度の休養を確保したり、気分転換を図ったりして、日頃からストレスをためないような工夫をする必要があります。そうなると最も大事なことは、昔から言う、「よく遊び、よく学べ」、大人であれば「よく仕事して、よく遊べ」でしょうか。そして何より、困ったら、家族、仲間、同僚に相談を。心身不安であれば、内科や心療内科で早めの相談を。
2024.04.01