- 内科医をしていると頻回に健康食品やサプリメントについての相談を受けます。正直、最近はその種類や内容についていけていないのが実際です。
- （健康食品・サプリメントのニーズは増加傾向）
- 調べてみました。2022年度の日本の健康食品･サプリメント市場規模は1兆3,729億円で、1人当たり平均購入金額は27,195円だそうです。性年代別にみると、1人当たり平均購入金額で、特に「男性20代」が対前年38.3%、「女性20代」が対前年20.2%と急増し、さらに「男性60代」で対前年10.6%、「女性70代」で対前年7.1%、「女性15～19歳」で対前年6.5%増加しているそうです。つまり、老若男女みなサプリメントへの関心は高まっているようです。また、その目的は「健康維持・増進」がトップで、以下、上位は「美肌・肌ケア」、「栄養バランス」、「疲労回復」、「関節の健康」とのこと。健康、栄養、美に興味関心は素晴らしいことです。
- （私はというと・・・・）
- 最近、単純にスマホや電子カルテ画面の見過ぎによる眼の疲れなのか、これは紛れもない老眼なのか、見にくく感じることが。特に夕方以降に焦点が合いにくいことが。今のところは仕事には支障は全くないものの、明らかに不自由さを感じるのは、夕方以降の少し薄暗い中でのスマホ画面です。そこで、以前から眼にはルテイン‼という知識はありましたので、ルテインのサプリを約２ヶ月間摂取してみました。ちなみに、ルテインとは緑黄色野菜に多く含まれるカロテノイドの一種であり、黄色、オレンジ、赤色の脂溶性色素になります。ヒトの身体には眼や皮膚、乳房組織、母乳、子宮頸部、脳に存在しており、特に眼には多くのルテインが存在します。体内でつくることはできませんので、食事から摂取することが重要だそうです。少しケチですが、その効果にやや疑念を抱きつつの購入ですので、ルテインの含有量と金額を色々と比較しながらコスパが１番イイものを見つけ出しでネットで購入しました。毎日2粒、真面目に服用してみました。結果はなるほど、なかなか効果的がある印象です。
- （健康食品やサプリをうまく取り入れましょう）
- 年齢を重ねると、必要な栄養素が不足したり栄養のバランスが崩れ、体調に変化が生じたり、さまざまな症状が体に表れやすいのは確かです。前述の通り、私自身も年齢のともにカラダの変化を感じ、不安に感じたり、何か対策を講じたいと考えることがあります。おそらく、私だけでなく他の医師もおそらく皆、同じ気持ちです。きっと、こうした不安を解消するために、体の健康や生命維持に欠かせない栄養を補う選択肢のひとつとして、「健康食品やサプリメント」への関心が高まっているのだと思います。当然の考えかもしれませんね。ところで、健康食品には、法律上の定義はないようです。通常の食品よりも、「健康によい」「健康に効果がある」、「健康の保持増進に役立つ」などの表現で、販売されているものを言うようです。また、サプリメントは、ある成分が濃縮されて、錠剤やカプセルなど、通常の食品とは違う形をして作られた製品をいいます。ただし、健康食品やサプリメントが、実際に、ふつうの食品よりも、「健康によい」、「健康に効果がある」、「健康の保持増進に役立つ」かどうか、科学的根拠があるかどうかは、必ずしも十分ではありません。また、患者さんにもよく我々が言うことですが、健康食品やサプリメントは、薬の代わりではありませんのでご注意を。それから、「食品だから安心」、「天然成分だから安全」は誤解で、天然成分由来の健康食品でも、アレルギー症状や医薬品との相互作用を起こすものがあります。特に、病気の方、子ども、妊産婦、高齢者、アレルギー体質のある方などは要注意です。
- 自身の健康に興味関心を持つこと、ますます健康のSTEP UPを目指すことは素晴らしいことです。その中で、上手に、効率的に「健康食品やサプリメント」を取り入れるといいかも知れませんね。
2023.05.08
