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2023.05.29

気を付けましょう、食中毒。注目すべきは潜伏期間。

  •   毎週、何人もの方が食中毒と思われる胃腸炎症状で受診されます。前日に生牡蠣を食べた方、最近東南アジアから帰国された方、はっきりとした原因はわからないものの数日以内に焼肉屋や焼鳥屋で生肉系(ユッケやレバ刺し、鳥刺し等)を食べた方など。
  •  典型的な症状は、発熱、腹痛、下痢、嘔吐、頭痛などです。ただし、不思議なことに、症状は様々で平熱の方もいれば、下痢もなく、むしろ普段よりも便秘気味の方も。そして、原因と思われる食事からの症状がでるまでの期間(潜伏期間)もかなり様々です。潜伏期間は、原因となる食中毒菌やウイルスにより異なります。
  • 例えば、 
  •  黄色ブドウ球菌   おにぎり、お弁当、巻きずし、調理パン等   1時間~5時間
  •  腸炎ビブリオ    刺身などの魚介類     10時間~20時間  
  •  ノロウイルス    生牡蠣,・ハマグリ等    1~3日
  •  カンピロバクター  食肉(特に鶏肉)、飲料水、生野菜  1日~7日
  •  サルモネラ菌    鶏卵、食肉(牛レバ刺し、鶏肉、牛タタキ等) 6時間~3日
  •  O-157(腸管出血性大腸菌) 十分に加熱されていない肉、生野菜等  3日~8日
  •     ※つまり、必ずしも前日の食事に原因があるわけではありません。
  • (このような場合は早めの受診を) 
  • ※場合によっては点滴治療や原因治療(細菌・ウィルスで治療は異なります。)が必要です。
  • ●水分の補給ができない場合。
  • ●一日に10回以上、嘔吐・下痢がある場合。
  • ●激しい下痢などの症状がある場合。
  • ●血便など血液が混じっている場合。
  • ●腹痛が続く場合
  • ●呼吸が不安定、意識が朦朧としている場合。
  • ●グッタリしている場合。
  • ●高熱がある場合。