- 私達人間は、1日の3分の1、つまり、人生の3分の1は睡眠時間です。
- ということは良好の睡眠をとることはとても大切なことです。
- 日本人の平均的な睡眠時間は、7時間半弱であり、多くの先進国平均の8時間半と比べると約1時間も短いそうです。
- もちろん、そもそも忙しくて睡眠時間が確保できない、眠りたいけど眠れない、夜中にトイレで何度も起きてしまう、など事情はさまざまかと思います。それらは、性別、年齢、生活環境、ストレスなどの精神状態、なども大きく影響するものと思います。私は内科医ですが、多くの方から睡眠の相談を受けます。また、その機会は以前よりさらに増えていて、年齢も10代から80代まで幅広くなっている印象です。それだけ私達日本人の多くはあまりイイ環境でイイ生活をおくれていないということなのでしょうか。。。
- 睡眠が不足したり、睡眠の質が低下すると、イライラしたり、意欲がなくなったり、ミスが多くなります。これは身体ではなく、脳(大脳)の機能が低下しているためです。睡眠の役割は、大脳を休息させるための適応行動と言えます。日中フル回転で活動している私たちの大脳は、睡眠という休息によって修復され、よりよく活動出来るようになります。
- (少しでも良好な睡眠をとるためのPOINT)
- ●寝室環境
室温は夏な25℃、冬18℃、湿度は50%ぐらいを目安に調整を。明るさも大切で、暗すぎるとかえって眠れないこともあるので、自身で適度な明るさにいろいろ調整してみましょう。
●寝具
よく眠れるように、布団はできる限りの頻度で日に干してふかふかにするといいでしょう。また、枕は高すぎると寝苦しいので、首のカーブにちょうどよいものを選びましょう。寝具売り場の専門家に相談するのもいいかもしれません。
●運動・入浴
夕食後から終身2時間前くらいの間に軽い体操をしたり、少しぬるめのお湯に入ってリラックスするとよく眠れるようです。
●生活リズム
忙しかったり、職種によっては難しいかもしれませんが、活動と休息の生体リズムを乱さないことが大切です。できれば夜12時前には就寝する。そして、日中はできる限り活動的に、夜間はくつろいで過ごすよう意識を。 - もちろん、これらを意識しても睡眠障害が改善しない方も多く見受けられます。
- 最近では依存性の少ない睡眠関連薬や睡眠導入剤もありますのでぜひ相談して下さい。
2022.09.22